紺碧のSpielplatz

ボードゲーム、カードゲーム、アナログゲーム、ときどき独り言

District Noir(暗黒街の二人)

縄張り争い勃発!

ギャングのトップとして、街の要所の支配権と犯罪グループの支援を得るためにライバルを蹴落とせ!
全4ラウンドのハラハラするプレイ中にするのは、カードを出すか、出されたカードを取るかだけ。
ただし、注意せよ、出されたカードを取るのは、各ラウンド1回のみ。
ゆえに、チャンスを見計らうのが非常に重要になる。
さもなければ、ライバルの高笑いを聞く羽目に陥るだろう。

No.542

・District Noir(暗黒街の二人)

・シマムラ ナオ、ドウゲン ノブタケ作

・Game Factory

・10歳から

・2人

・時間…15分

・日本語化…必要ありません

「聖杯サクセション」の海外バージョン「District Noir(暗黒街の二人)」は、spielbox2023年2号で発見。
作者が日本人の方ということもありますが、手札を出すか、場のカードを取るか、だけなのにとても悩ましいっと書いてあって、俄然興味がわきました。
購入してみたら、箱には「ルールはすぐ理解できるけれど、マスターするのは難しい」とあって、これはもう遊んでみるしかない(笑)!

ルールは。
ルールもなにも、上にも書きましたが、手番でするのは「手札からカードを1枚、場に出す」か「場にあるカードを、最後に置かれたカードから5枚受け取る」のどちらか(笑)。
カードはよくきって手札を配り、順番に1枚ずつ出していき、カードを取るときは、最後に置かれたカードからつながった5枚を自分の前に持ってきます。
プレイヤーの手札がなくなったら、ラウンド終了で、これを4ラウンド繰り返します。
カード得点を計算して、多かった人の勝ち。

準備完了!

天気の悪い午後、2号とわたしの2人でプレイ。
ルールをざっと説明、特に難しいところはナシ。

District Noirには、プラスチックだけど重さのあるコインが付属。
これでスタートプレイヤーを決める、なんて雰囲気満点じゃないですか(笑)!
ひょいっと投げてみたら、2号がスタートプレイヤーになる。

2号「とにかくカードを出せばいいわけ?」
わたし「うん。あるいはカードを取るだけど、2枚のカードじゃちょっと少ないよね…」
2号「そう思う」

適当にマイナスを置きたいけど…

そう言いながら、2号は7のカードを出す。
なんかいいカードばっか並んじゃったので、この辺でマイナスカード出したいけど、わたしの手札、今回はギャングカードばっか。
より多く同じカードを集めた人が、そのカードの得点を獲得するので、種類はバラした方がいいだろうと、5のカードを出してみる。

趣向を変えて(笑)

その後、2号は6を出す。

手札に8が2枚もあるんですよーっ!

…これは取る、だと思うでしょ?
ところがどっこい、自分がカードを取っても、手札は出し続けなくちゃいけない。
つまり、手札にもっといいカードを残していたら、問答無用で2号に取られてしまうわけで。
要は「ここで降りるわけにはいかない」状態(笑)。
これは、しびれる!

うーん、どうしよう…

仕方がないから8を出してみる。
8なら集めるの、ちょっと大変だよね…
どうやら、2人ともいいカードを残してしまったようで、2人とも無言でカードを出し続ける。
2号「どういう風に出したらいいのか、わからーん!」
わたし「おなじーく!」(笑)

8取られた~

先に取ったのは、2号。
2号「まぁ、悪くないよね…マイナスないし」
わたし「うん、そう思う」
その後、わたしも取る。

2ラウンド目。

うぉっ、いきなり味方が2人も…

いきなり同盟者が2枚も。
2号「まま、ちゃんとカードきった?」
わたし「ちゃんときったってば!」
…きったはずだけど、今度の手札…裏切り者(赤)が多いぞ(笑)?

スタートプレイヤーは、わたし。

緑と赤はセットにしないと(笑)

こんなに同盟者がいるなら、マイナスつけとかないと(笑)。
2号「えー、いきなりそんなん出すの?」
わたし「出すの」

そういう2号も…

2ペアですな(笑)

わたし「2号だって、裏切り者じゃん!」
2号「でも、それしか出せないんだってば」
…これでカード列、今のところプラス1(笑)。
その後も2人カードを出し続け、先にカードを取ったのは2号。

建物は、おさえておかないと

ここで、2号5枚獲得。
建物カードは、どちらかが3枚そろえると、その時点でゲーム終了で勝利者となる。
わたしは前ラウンドで1枚取っているので、2号が予防策として取るのは自然な流れ。
わたし「マイナス3点で抑えたね」
2号「それに、これで5のカードはこっちのもの」
…あ、ホントだ、カードは数字の枚数あるので、5のカード3枚取ったら過半数越えてるじゃん…

そんな感じで、ウチの場合はサクサク進む(笑)。
最初は、自分が取るときに有利になるようにとか思ったけど、途中でそんなんムリ!と気が付き、あんまりプラスのカードが続かないように置くことにした(笑)。
それでも、いやはや悩ましいったらありゃしない!

そんなこんなで、あっという間に終了。

わたしの集団(笑)。

裏切り者がしっかり足を引っ張る…

わたしは、ギャング団6と7で過半数をおさえる。
裏切り者でマイナス8点くらったものの、同盟グループから9点もらう。
ただし、全色セット(各色1枚ずつで1セット)は1セットだけ…

2号の集団。

裏切り者に裏切られた(笑)

2号は、ギャング団5のみ過半数
8は、2人とも同数だった…裏切り者でマイナス9点くらい、同盟グループで6点。
全色セットは2セット作ってた。

計算してみると、なんとわたしの勝ち!
2号「マイナスのカードをいつ置くか、がおもしろかった。自分は欲しくないから、相手に押し付けたいんだけど、気が付いたら取ることになったりして、難しい!」
とのこと。

 

これは、いい!
シンプルなルールで、ここまで悩ましいのはすごい!
ルールがエレガントだなと思いました。

遊びながら思い出したのは、Alex Randolphさんの「ベニスコネクション(Venice Connection)」。
あれも、相手の足を引っ張りすぎると運河がつながらないので、ほどほどにしなきゃいけないのですが、「District Noir」もマイナスばっかり並べたら、自分が取る羽目に陥るかもしれないというジレンマがたまらない!
少しでも出し抜きたいんだけど、もう1ターン来るだろうと思ったのに、相手が降りてしまった時の肩透かし(笑)。
いやー、ほんっと楽しかったです。

コンポーネントは、雰囲気のあるグラフィックでとてもいいし、重みのあるチップが付属してて、遊ぶ前から気分はギャング(単純・笑)。
プレイ時間も短めだけど、しっかり遊んだ気分になれるいいゲームだと思います。

読んでくださって、ありがとうございます。

 

☆今日のありがとう☆
やることてんこ盛りの日。
でも、せっせとこなしました。
エライぞ、わたし(笑)!