紺碧のSpielplatz

ボードゲーム、カードゲーム、アナログゲーム、ときどき独り言

シュピッツブーブ いたずら小僧 いたずらっ子(Spitzbub)

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ポーカーフェイスを保てるか(笑)?

「4羽のワシが2枚!」と宣言されたけど、ホントかな?
誰かがクマを押し付けようとしてるのかも…
いたずら小僧のウソを見破れるかい?
あるいは、その上をいく「5匹の魚が2枚」か「4羽のワシが3枚」で勝負するか…
もちろん、それも手札を持っていたらの話で、持ってなかったら、こっちがいたずら小僧とバレるかも!

No.284

・シュピッツブーブ いたずら小僧 (Spitzbub)

Reiner Knizia

・Süddeutsche Zeitung

・8歳から

・2人から6人

・時間…10分

・日本語化…必要ありません

シュミッツ21」がおもしろかったので、同じシリーズで何かないかなと探して出てきたのが「シュピッツブーブ(Spitzbub)」。
日本語で「シュピッツバブ」と書いてあるのを見かけましたが、入浴剤じゃあるまいし、バブじゃありません(笑)。
Spitzbubは、いたずら小僧とかいたずらっ子っていう意味なんですが…でも、ドイツ人がSpitzbubと聞いて思い浮かべるのはこちら…

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さくっとしたクッキーとジャムが合います

軽くてサクッとしたクッキーにジャム(たいていラズベリー)をはさんだものです。
顔を抜いたものが多いですが、丸だったり、クリスマスには星型だったりします。

カードはよくきって、各プレイヤーに6枚くばります。
残りのカードは裏返しに積み重ねて山札にします。

手番がきたら、自分の手札から
・1枚出す

・2枚以上出す
を選んで、裏返しで左隣のプレイヤーに渡します。

その際、かならず「どのカード」が「何枚」あるか宣言します。
宣言とカード内容は、一致していても、していなくてもかまいません(つまり、ウソをついてもかまいません)。

左隣のプレイヤーは、
・渡されたカードが宣言と一致すると考え、受け取る。

・渡されたカードが宣言と一致しないと考え、「シュピッツブーブ」と宣言する。
を選びます。

・渡されたカードが宣言と一致すると考えた場合
渡されたカードを手札に加えます。
それから、手札から宣言よりも高いカードを選び、裏返しにして左隣のプレイヤーに渡します。
宣言より高いとは…
・枚数が多い
・カードの動物の数が多い
ことで、例えば「オオカミ(3匹)が2枚」出されたら…

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ジョーカーはいつでも使えます

 

「ワシ(4羽)が2枚」など(枚数は同じだけれど、動物の数が多い)

「クマ(2匹)が3枚」「シカ(1匹)が3枚」など(動物の数は少ないけれど、枚数が多い)
となります。

ジョーカーは、どの動物の代わりにもなります。
左隣のプレイヤーにカードを渡して、手札が5枚以下になったら、6枚になるまで山札から補充します。

・渡されたカードが宣言と一致しないと考えた場合
「シュピッツブーブ」と宣言し、渡されたカードを表にします。
→左隣のプレイヤーの宣言とカードが一致した場合…
「シュピッツブーブ」と宣言したプレイヤーは、渡されたカードを裏返しに積み重ね、自分の前におきます。
このカードの山は、ゲーム終了時にマイナス点になります。
→左隣のプレイヤーの宣言とカードが一致しなかった場合…
左隣のプレイヤーは、渡したカードを裏返しに積み重ね、自分の前におきます。
このカードの山は、ゲーム終了時にマイナス点になります。

山札がなくなったら、カードを補充せずにゲームを続け、「シュピッツブーブ」の宣言が出たら終了になります。
宣言を処理して、各プレイヤーは残った手札を自分の山に加え、枚数を数えます。
カードが1番少なかったプレイヤーの勝ちです。

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かわいいデザインとは裏腹に腹黒いゲーム(笑)

天気のいい午後に、1号、2号、わたしの3人でプレイ。
ルールを説明するけれど、ぼんやりした感じ…1号が「こういうのって、たぶんやってみたら分かるんじゃない?」というので、とりあえず始めることに。
分かりやすいように、表も準備(笑)。

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ポストイットに書きました(笑)

これ、実は「2が3枚」とか「4が2枚」と言っても遊べる(笑)。
でも、絵がかわいくて数字化してしまうのはもったいないと思い、表を作ってみたのです。
素直な1号と2号は、ちゃんと表を見ながら遊んでくれたぞっ。
ホントいい子たちやのう(笑)。

2号が「とにかく始めて?」と言うので、分かりやすく「シカが1匹」と言って、2号に渡す(これはホント)。
2号は、受け取って…「シカ2匹」と1号に渡す。
1号は、「クマ2匹」と言ってわたしに渡す…まぁ、2枚ならいいか、と受け取る。
…ホントにクマだった(笑)。

「あ、手札はいつも6枚ね」と声をかける。
わたしは手札にクマがあったので、「クマ3匹」と言って2号に渡す。

…そんな感じで淡々と進む。
このゲーム、実は「おおかみが6匹」「さかなが7匹」ぐらいからが本番(笑)。
えー、ウソでしょと「Spitzbub」と言ってみるものの、そういう時に限って1号はジョーカー入れてうまく渡してくる。
1号に「しか7匹」と言われ、7枚はないでしょうと思って、「Spitzbub」と言ったら...

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やる?こういうこと?普通?

マジっすか(笑)?
「えー、7枚も押し付けられた!」と言いながら、押し付けられたカードをかき集める。
そして、あらたに「クマ1匹」と言いながら2号に渡す…

…しばらくすると、2号は「オオカミ6匹」と言って、1号に渡す。
1号、受け取る…えー、オオカミ6匹もいるかなぁ…と思いながら様子を見てると。
1号、かなり悩む…手札を確認しながら「えーっと、2号今、オオカミ何匹って言ったっけ?」…ここで思わず2号とわたしはふきだす(笑)。

だって、2号が正しいカードを渡していれば、手札を見ればすぐ分かるはず。
…ということは、2号、ウソついたな(笑)。
…ということは、オオカミ6匹もいない(笑)。

1号、すましたかおで「オオカミ7匹」とわたしにカードを渡す(笑)。
「うっそー、Spitzbubだね!」と言いながら、わたしがカードを表にすると、やっぱり(笑)!
色とりどりの動物たちが出てくる(笑)。
「ちぇ」と言いながら、1号がカードを引き取る。
あっという間に山札がなくなり、1号の勝ち、わたしぶっちぎりのビリ。

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左から、1号、2号…わたし(笑)

おもしろいってんで、そのまま2回戦。
…でも、2回戦も結果はほぼ変わらず…僅差で2号が勝ち、1号にだまされまくったわたしがやっぱりビリ(笑)。

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左から、2号、1号、わたし…一目瞭然(笑)

そして、3回戦。
あまりにも弱いわたしは、それなりに作戦を練ってみる。
とりあえず、最初に「シカ1匹」はやめる(笑)。
…てか、1枚だけ出すってあまりにも奉仕活動だとようやく気がつく(笑)。

で、目についた「オオカミ3枚」いきなり出す(笑)。
すると、いい感じで1号、2号がとらされる(笑)。
そのあとも、少ない枚数で「Spitzbub」をかけて、だまされても傷口が広がらないようにしてみる(笑)。

そのせいか、このラウンドでは2号がとらされることが多くなる。
今のところ、カードの山が1番少ないのはわたし…よし、今回は連敗脱出だな!
山札も切れて、次に「Spitzbub」が出たら終了になる…初勝利は目前っ!

そこで、1号から「ワシ6枚」が回ってくる…これは、アリとよんで受け取る。
…よかった、ワシ4枚にジョーカー2枚だった!
わたしは、運よくワシを1枚持っていたので、「ワシ7枚」で2号に渡す。
2号も受け取る…ウソじゃないからいいんだけど。

そして、2号は「ワシ9枚!」と宣言して、1号に渡す。
1号とわたしは、思わず「9枚???」(笑)。
「9枚は…ちょっと」とわたしが言うと、1号も「うん…9枚?ホント?」…2号はこっくりとうなずく。
「すっげー、あやしいー」「うん、めっちゃあやしー」と1号とわたしが騒いでも、2号全然動じない(笑)。
すると、1号は「分かった。目を見て。ちゃんと目を見て、『ワシ9枚』って言ってみ?」はぁ???(笑)
2号、1号の目をじっと見て「ワシ9枚」と静かに宣言…1号「…よし、信じてやろう」…!!

えーっ、信じるのーぉ??(笑)
フツー信じないでしょ、9枚は!
これで、ウソだったらどーすんだよ(笑)。

受け取った1号ポーカーフェイスを保つ...
…ウソだったのかホントだったのか全然分かんない。
でも、次に10枚なんて絶対ムリ。
かといって、この状態で他のカード9枚ってのはもっとムリ。
1号、それでもしゃらりと「ワシ10枚」…よく言うよ(笑)。
「これは、絶対ウソ。Spitzbubだってば」と言いながら、カードを表にすると…

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グルになるなんて…ヒドイ(笑)

え???
何これ?
1号と2号、大爆笑。
…そりゃするわな、爆笑(笑)。

あとで2号が「手札にジョーカーが2枚あったから、ワシ7枚に足したんだよ」と言い、1号は「で、もう1枚ジョーカー足したの」…おーまーえーらー、グルかっ!!(笑)
そんな子に育てた覚えは…(笑)

結局わたしは3連敗。
勝ったのは1号でした。
最後の10枚がなければ、わたし勝てたのに…(笑)

いや、でも、ほんっと楽しかったです。
どのタイミングでどうやって出すか…たったそれだけなのに、「Spitzbub」は、やればやるほどおもしろくなるタイプのゲームだと思います。

ルールは多くないけれど、読んだだけではどう動くのか想像しにくいかもしれません。
でも、始めてみると、「こういうことか!」と分かる、その瞬間がたまりません。
どうやったら相手に押し付けられるか、どうやったら相手のウソを見破れるか、どうやったらウソを紛れ込ませることができるか…ポーカーフェイスを保ちつつ、頭の中は悩みまくりです(笑)。

「Spitzbub」は、初見の人と遊ぶより、親しい友達と遊ぶ方が断然楽しいと思います。
ポーカーフェイスを保ちつつも、しょっちゅう爆笑できるゲームなんて、他にそんなにないんじゃないかと。
短い時間で、爆笑して気分が上がるいいゲームです。

 

☆今日のありがとう☆
夫と散歩に行きました。
きれいな青空で、すごく気持ちよかったです。
そういえば、去年の今ごろもすごくいい天気だったな…でも、外出は控えろとうるさかったから、今こうやってのんびり散歩ができるのはホントうれしいです。