紺碧のSpielplatz

ボードゲーム、カードゲーム、アナログゲーム、ときどき独り言

誰だったでしょう?(Wer war’s?)

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指輪を盗んだ犯人をさがせ!

王国を救うのだ!
賢い王さまが召使いとともに大きなお城に住んでいます。
王さまは、王国が平和で幸せであるように治めることができます。
というのも、王さまは魔法の石がついた指輪を持っているからです。
王さまがその指輪をはめると、お城と王国に住む人たちを悪い魔法使いから守ることができるのです。

ある朝、王さまのもとに王国の国境ちかくで悪い魔法使いを見かけたという知らせが届きました。
悪い魔法使いがお城に近づいてきていると知って、王さまは指輪を探しました。
恐ろしいことに、夜のあいだに指輪は消えていました!
誰かが指輪を盗んだのです。
お城の中は不安でいっぱいになりました。
悪い魔法使いはどんどん近づいてきます。

たぶん今日の夕方6時には、悪い魔法使いがお城にたどりつくことでしょう。
お昼ちかくに大人たちは、指輪を盗んだ犯人を捕まえ、王国を守るためにお城の周辺を探し回ることにしました。
子どもたちは全員お城に残ることになりました。

でも、実はネコが一晩中お城の門のそばにいて、昨日の夜はお城から誰も出て行かなかったことを知っていました。
ネコは午前中ずっと大人たちにそのことを伝えようとしましたが、誰一人聞いてくれなかったのです。
ネコは、子どもたちにそのことを伝えました。
子どもたちなら、動物と話をすることができるからです。

「指輪はお城の中にあるはずさ。
魔法使いに魔法をかけられて、指輪を盗んだヤツを見つけ出すんだ!
動物たちと話をして、欲しいというえさをあげてごらん。
そしたら、動物たちはヒントをくれるよ。
誰が犯人か探し出し、そいつの宝箱を開けたら指輪が出てくるはず。
でも、急ぐんだ…夕方6時になる前に見つけ出さないと、王国が奪われてしまうよ!」

全員協力して、全員で勝ちましょう。
王国を守ることができるでしょうか?

No.240

・誰だったでしょう?(Wer war’s?)

Reiner Knizia

・Ravensbuger

・6歳から

・2人から4人

・時間…30分から45分

・日本語化…必要です

・Kinderspiel des Jahres受賞(2008年)

先日「ケルト」の記事を書いているときに、「そーいえば、Kniziaさんは『ケルト』でSpiel des Jahres受賞した時、たしかKinderspiel des Jahresも受賞したはずだよなぁ…」と思い出し、「誰だったでしょう?」を出してきました。
期せずして、Kniziaさん祭続行中(笑)。

「誰だったでしょう?」は、宝箱がしゃべるのを理解してゲームをすすめていくので、言葉が分からないと手も足もでません。
ドイツ語以外では、英語とフランス語が出ているようですが、日本語は出なかったみたいです。
受賞した当時は、「電池を使って、しゃべるのを聞くというのはボードゲームなのか?」みたいなことも言われましたが、遊んでみたらめちゃくちゃおもしろい!
子どもたちがハマるいいゲームだと思います。

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お城の中にオバケがいるんだ…

ボードを広げ、各プレイヤーはコマを選び、子ども部屋におきます。
オバケはお城の入り口の部屋におきます。
とびらタイルは、指定の場所におきます。
ネコボードと、えさチップとカギチップ、さいころはボードのわきにおきます。
容疑者たちは、絵がかかれた面を表にして、ボードわきにならべます。

宝箱のそこに、下敷きと指輪を入れ、宝箱をしめます。
そして、スイッチを入れます。

1.手番がきたら、さいころをふります。
→目が出た場合
最大で出た目の数、自分のこまを動かします。
ひと部屋につき1と数えます。
出た目の数より少なくても、あるいはこまを動かさなくてもかまいません。
どの向きに動かしてもかまいませんが、とびらが閉まっている部屋には入れません。
また、オバケがいる部屋には入れませんし、通り抜けることもできません。
2にすすんでください。

→オバケが出た場合
オバケをオバケのルートにしたがって、ひと部屋すすめます。
すすんだ先の部屋にこまがいたら、そのこまは子ども部屋に戻されます。
オバケが出た場合は、もう1度さいころをふることができます。
さいころをふって、ふたたびオバケが出たら、オバケをすすめます。
目が出るまで、さいころをふります。
目が出て、こまを動かしたら、2にすすんでください。

2.宝箱の部屋ボタンを押します。
こまがすすんだ先の部屋の動物のマークのボタンを押します。
ピっとなったら、3にすすんでください。

3.宝箱のアクションボタンを押します。
5つのアクションから、1つ選んでボタンを押します。

部屋の中を探します。
えさを見つけたら、そのえさチップをネコに預けます。
ネコは1度に2つだけえさを預かることができます。
ネコに預けることができなかったえさは、食品庫におきます。
食品庫にはいくつでもえさをおくことができます。
カギを見つけたら、カギチップをネコに預けます。
カギは、いくつでもネコに預けることができます。


動物と話をします。
動物は、ヒントをくれたり、どのえさが欲しいか言ったりします。
動物が話してくれたことは、よく覚えておきましょう。
動物が犯人に関するヒントをくれたら、犯人ではない容疑者を裏返しにしましょう。
そうすることで、犯人を捕まえることができます。


えさをあげます。
「手」は、その手番でまず「口」のボタンを押し、動物が「○○が欲しい」と言ってから「手」を押します。
また、あげるえさは、ネコがもっていなければなりません。
ネコからあげるえさをもらって、そのえさは裏返しにボードわきにおきます。
注意・ネコがもっているえさは、こまがどこにあっても受け取って動物にあげることができますが、食品庫にあるえさは動物にあげることができません。
台所にこまがあれば、手番の前後に食品庫にあるえさをネコに渡したり、ネコが持っているえさと交換することができます。

魔法(星)
魔法のかかった道具を使うことができます。
部屋のいくつかには、魔法のかかった道具があります。
魔法のかかった道具は、星でかこまれています。
魔法のボタンを押して、その道具を使ってみましょう。
とても役に立つこともありますが、危険にさらされることもあります。

宝箱
宝箱を開けます。
犯人がわかったら、その部屋に行きます。
そのとき、ネコは少なくとも1つはカギをもっていなければなりません。

手番でさいころをふったら、まず部屋のボタンを押すのを忘れないように!

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犯人はこの中に!

めずらしく天気がそんなに悪くない午後に、1号、2号、わたしの3人でプレイ。
「あ、これかー、昔よく遊んだよねぇ」と2号。
1号は「あー、これねー…」…あら?テンション低め(笑)。
「だって、昔いっぱい遊んだじゃん」…確かに(笑)。

レベルは中級にして、早速スタート。
まずはわたしがさいころふって…「2か…じゃあ、馬小屋行って…探す」。
2号が手際よく、ボタンを押してくれる。
すると宝箱は「にんじんを見つけた!」…馬小屋でにんじんって…馬の食べ残しかな(笑)?
にんじんはネコに渡して、次は2号。
「じゃー、馬小屋に行って…話す」…「ひひーん、りんごが欲しい!」
「よし、馬はりんごね、覚えておいてよっ」と記憶力0のわたしは、最初っから1号と2号の記憶力に頼る(笑)。
1号は台所に行き、えさを見つける。

今回は、オバケの目がなかなか出ない=オバケが動かない。
…ということは、オバケのいる中庭に入れない。
仕方がないので、3人ともチャペルや馬小屋をうろうろ…チャペルで秘密のボタンを発見して、地下牢のとびらを開けたし、チャペルにいるへびが「武器庫を調べてみなよ!」って言ってくれたけど、武器庫はオバケの目の前。
「あー、オバケ動かないかなぁ…」と2号が言ったら、突然宝箱が「わしゃーオバケじゃー、これから1部屋動くぞー」(笑)。
さいころの目でオバケが出なくても、こういうこともある(笑)。

「そうか、宝箱でオバケが動くことがあるのね、もう忘れてた」と言ったら、「ということは、ダイジョウブだと思っても突然オバケが動くことがあるわけか」と1号。
オバケに会ったって、子ども部屋に戻されるだけなんだけど、扉がまだ閉まってたりすると、行きたい場所にすぐ行けなくなったりするので、できれば避けたい。

…と、しゃべっているのが聞こえたのか、宝箱は「わしゃー、オバケじゃー、武器庫に行くぞー」…え?
ちょっとー、勝手に移動しないでくれる(笑)?

とりあえず、オバケがいなくなった中庭と鍛冶屋に飛び込んで、えさを探したり、話したりする。
りんごを発見したので、馬小屋に行って馬にあげたいけど、りんごは台所にあるので誰かが台所に行って、ネコに持たせないといけない。
なのに、大広間でせっけんをぶちまけるオバケ…台所は大広間のすぐ隣だからオバケが通り過ぎてから行きたいのに、オバケ延々大広間で遊んでる(笑)。

3人とも内心「オバケじゃま…」と思ったからか、2号が立て続けにオバケを出す。
出しすぎて、チャペルにいた1号は子ども部屋に戻される(笑)。
「あ、でもこれならすぐ台所に行ける」と1号。

時々、「ごーん、ごーん、ごーん…午後3時だ!急いで!!」とか、「うわはっはー、ワシは魔法使いじゃー、もうすぐ城にたどり着くぞー」というセリフもあり、2号とわたしはもちろん、テンション低めだった1号も俄然やる気になる(笑)。
「じゃあ、台所行って、ネコにりんご渡す」と1号。
「じゃあ、わたしは武器庫を探す」とわたしが言えば、2号は「じゃあ、馬小屋で待ってる」…おー、なかなかの連係プレイ(笑)。

わたしが武器庫を探索している間に、1号2号は連係プレイで馬から「犯人は黒い靴を履いていた!」の情報を得る。
「よし…って、2人しか裏返しにできないんだけど?」と2号が言うと、1号が「だって、1つの情報で半分だけになったらすぐ終わっちゃうじゃん」…分かってらっしゃる(笑)。

3人で手分けして、えさを探し、欲しがってる動物にえさをあげ、容疑者をしぼってゆく。
オバケも遠くなったし、地下牢を探索していると、2号も合流。
あと2時間というアナウンスがあった直後で、3人とも少し焦ったせいか2号が「じゃあ…魔法、使ってみる?」と言うので、試しにやってみる。
すると「にゃおんっ、間違ったボタンを押したので地下牢のとびらが閉まってしまった!きみたちは開けるボタンがどこにあるか、知ってるよね?」…え?
いきなり2号とわたしは地下牢に閉じ込められる(笑)。

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え…

「ダイジョウブ、地下牢開けるボタンはどこだか分かってるから!」と1号…その間、2号とわたしは閉じ込められたまま。
「なんか、ホントに閉じ込められたような気分になるね」と言ったら、「うん…」と2号。
地下牢だし、意味もなくろうそくに火をつけたくなる(笑)。

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あー、よかった…

でも、1号がちゃんと地下牢を開けてくれて、そこから一気に情報を集め、容疑者はあと2人…
2号が「さっき5時になったところだし、カギは3つあるから、一か八かで試そうよ。なんとなくこのまるっこい人って気がするんだけど」と言い、1号もわたしも賛成する。
「もし、違っても、もう一人の部屋に行けばいいだけだしね」と言って、まるっこい人(司祭)の部屋(もちろんチャペル)に行って、宝箱のボタンを押すと…
「ちゃららら~ん、犯人を見つけました!指輪を取り戻しました!!」
やったー!!!

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「まるっこい人」だそうです…

「すげー、2号のカン、当たったじゃん!」「ホントだー」と1号とわたし。
2号は「なんかさー、最初っからこのまるっこい人って気がしてたんだよね…最初にいきなりやってみてもよかったかも(笑)」…それじゃー、ゲームになってないってば(笑)。
それにしても司祭が犯人だったなんて…(笑)

ひっさしぶりに遊びましたが、今遊んでもやっぱりおもしろかったです。
プレイヤー同士であーでもない、こーでもないと話しながら進めて行くのは、とても楽しいです。
しゃべる宝箱といっても、さいころをふったり、えさチップを移動させたりと、アナログゲームの要素も満載で、これをすべてコンピュータ化してしまったら、逆につまんないだろうなと思いました。
効果音もほどほどに入っていて、地下牢に閉じ込められたときは、かなり心細くなりました(笑)。

これも、納得のKinderspiel des Jahres受賞です。
2匹目、3匹目のどじょう(笑)もなぜか(笑)ウチにありますので、おいおい書いていきまーっす。

 

☆今日のありがとう☆

その1
夕飯は1号が作ってくれる。
すっごくおいしかったー。
ホントありがとね。

その2
反抗期真っ最中の夫(夫かよっ・笑)。
ああいえばこういう、で、ほんっと困ったちゃんなんだけど、それを見ていた1号と2号が「まま、大変だねぇ…でも、ままが選んだ人だよね」と(笑)。
そーですよ、わたしが選んだ人ですよっ(笑)。
気持ち、分かってくれてありがとう(笑)。