紺碧のSpielplatz

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魔法のラビリンス(Das Magische Labyrinth)

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見えないかべをよけられるか?

ごつんっ、いたっ!
小さな魔法使いは、ぽかんとして目をこすりました。
ここに、なにか壁みたいなものがあるのかな?
魔法使いの弟子たちは、興味津々で魔法のラビリンスを探検します。
今日は、重要な課題をクリアしなければなりません。
その課題とは、魔法のシンボルを探し出すことです。
もし、気まぐれに魔法使いの先生がたが弟子たちの邪魔をしなければ、とっても簡単なことなのですが、まるで魔法のように道が行き止まりになったり、隠された通路が現れたりするのです。

プレイヤーの目的は、自分のこまで魔法のラビリンスを探索し、1番最初に魔法のシンボルを5つ集めることです。

No.181

・魔法のラビリンス(Das Magische Labyrinth)

・Dirk Baumann作

・Drei Magier Spiele

・6歳から99歳

・2人から4人

・時間…20分から30分

・日本語化…必要ありません

・Kinderspiel des Jahres受賞(2009年)

先日「ネズミのメリーゴーランド」を遊んだとき、Drei Magier Spieleはコンポーネントのクオリティがとても高いことを思い出し、他にDrei Magier Spieleのゲームは…と見つけたのが「魔法のラビリンス」。
「魔法のラビリンス」は、2009年にKinderspiel des Jahresを受賞しています。

下の箱を机のまんなかにおきます。
その上に枠をおき、かべを差し込んで迷路を作ります。
迷路ができたら、その上に迷路ボードをおきます。
魔法のシンボルチップは袋に入れます。
袋から1枚チップをとりだし、全員見えるように表にして迷路のわきにおきます。
箱を数回まわします。

各プレイヤーは、魔法使いの弟子こまと金属のたまを受け取り、自分に一番近いかどのますに弟子こまをのせ、迷路ボードをはさんで金属のたまを磁石の力で弟子こまの下につけます。

手番がきたら、プレイヤーは自分のこまを魔法のシンボルチップがかかれたますへ移動させます。
さいころをふり、出た目の数こまを移動させます。
移動できるのは上下左右のみで、ななめに移動はできません。
移動するときは、一気に1ます動かします。
そっと動かして、壁があるかどうか確認してはいけません。
他の弟子こまがいるますを通り過ぎることはできますが、1つのますに弟子こまは2人以上とどまることはできません。

弟子こまを動かした方向に見えない壁があったら、弟子こまにくっついていたたまが落下します。
たまが落下したら、手番は終了です。
落ちたたまは、箱のかどにころがってくるので、それを拾って自分の前のかどに弟子こまをのせ、下からたまをくっつけます。

チップに書かれた魔法のシンボルのますにたどり着いたプレイヤーは、そのシンボルチップがもらえます。
そのあと、袋から新しくチップをひきます。
シンボルチップを5つ集めたプレイヤーの勝ちです。

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めざせ、シンボル!

ようやく(ホントにようやく)天気のよくなった午後に1号、2号、わたしの3人でプレイ。
まずは、初級バージョンの迷路で。

最初の魔法のシンボルは、お花。
お花は、2号に一番近い。
やる気満々でさいころをふり、こまを動かす2号。
1ます目…ごとん…たまが落ちる(笑)。
次は、1号。
さいころふって、こまを動かす…ごとん。
1ます目で、たまが落ちる(笑)。
そしてわたし。
さいころふって、こまを動かす…ごとん。
1ます目で、たまが落ちる。

「なにこれ、誰も出れないじゃん!」と2号。
確かに、3人ともいきなり1ますもすすめないっていう展開は考えなかった(笑)。
でも、次の手番でちゃんと2号は2ますすすみ、1号は3ますもすすむ。
そしてわたし…ごとん…え?
「あのさぁ、まま、さっきもそっちに行こうとしてダメだったよね?」と2人に言われる(笑)。
え、だめだったっけ(笑)?
じゃあ、次は逆に行く…

…と思ったのに、1号、2号の手番に集中しすぎて、自分の手番がきたとき、どっちに行くんだったかすっかり忘れてる(笑)。
…ごとん。

2人ともあきれた顔…「わかった、こっちじゃない方に行くのね!」と言って、指で行く方向を指したままにする(おい)。
…そうしないと、次の手番までに絶対忘れる(笑)。

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かどからまだ出られない赤(笑)

そのかいあってか、4回目の手番でようやくかどから脱出。
その間に、2号はチップを1枚獲得。
…雲泥の差とはこのことか(笑)。

2号はどんどん見えない壁を覚えていくのに対し、1号とわたしは四苦八苦…かどから脱出する道はさすがに覚えたものの、その先が…(笑)
「たぶん、覚えているの、この2×2ますぐらい…」と言ったら、1号が「もうちょっと覚えたかな…でも、この3×3ますぐらい?」(ちなみに、迷路ボードは6×6ます・笑)。
そんな会話している間に、2つ目のチップをもらう2号…

次のチップは、ほのお。
わたしがいるますからたった3ますのところ…3ますだけど遠いんだよな、コレが(笑)。
案の定、壁に跳ね返されてかどに戻される。

1号も2号もさいころの目が足りず、ほのおまでたどり着けない。
わたしは、ふたたびかどから出発…最初の2×2ますはダイジョウブ(笑)。
そのあと…こっち…かな?
…と思ったら、2号が「こっちだよ、こっち」…絶対ウソ(笑)。
あえて逆に行ったら…するっ…かべなかった(笑)!
どうにかこうにか、ほのおに到着!

「やったー、チップ1つもらったー!」とよろこんだたら、2号は「もう3つあるよ?」…なんかむかつくんですけど(笑)。
その横で黙っている1号は…あ、わたしと同じ、1つじゃん(笑)!

結局あっという間に5つチップを集めた2号の勝ち。
無言で悔しがっていた1号は、すぐさま「難しい迷路でやろう!」と言い出す(笑)。
なので、そのまま迷路を上級バージョンにしてスタート!

今度はさすが上級、かどから出るだけで3人とも悪戦苦闘。
「あれ?こっちがダメ?」
「…ってことは、あっち?」
「あ、また落ちた…」
「これ、出れないってこと、ないよね?」
そんななか飛び出したのは、やっぱり2号。
徐々にすすめる距離をのばしてゆく(=かべの位置をおぼえてゆく・笑)
1号はといえば、前回のわたし並みに同じかべにぶつかってはかどに戻される(笑)。
わたしは…やっぱり目の前の2×2ますで精一杯(笑)。

途中、太陽で3人とも右往左往。
ついつい直進したくなるのだけれど、直進するとかべにぶつかる。
2号がかべにぶつかり、「そこにかべね」と覚え、1号もかべにぶつかり、「あ、こっちもかべか」と覚えたつもりで自分のこまを動かそうとすると、そこに到達する前にかべにぶつかるわたしのこま(笑)。
自分の手番だけでなく、他の人の手番でも集中するので、自分の手番が来た時自分のこまの周辺のかべは何も思い出せなかったりする(笑)。

それでも2号が4枚集めてリーチ。
残りの2人は…わたし1つ(笑)、1号2つ(笑)。
なんでこんなに差がつくの(笑)?

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目の前にあるのに…

その次は、星のつえ。
1号のかどに割と近くて、これはあっさり…と思ったのに、あと2ますってところで2号が「ごとん」。
あと1ますってとこで、1号が「ごとん」。
…ってことは…こことここがかべ?
…ってことは…こっちからこう回り道しなきゃいけないの…かな?

…と考えている間に薄れてゆく記憶(笑)。
わたしは近づくこともできずに「ごとん」。
2号は回り道したけれど、「ごとん」。
1号はさいころの目が2で直前で止まる。
かどに戻されたわたしは、懸命に近づく…同じくかどに戻された1号は4を出して一気に近づく…そして1号、見事にかべを読み切り(笑)到着!

そこで覚醒したのか、このあと1号は次から次へとチップを見つけて、あっという間に5つチップを集める!
まるで見えないかべが見えるようになったんじゃないかってぐらいで、わたしは手も足も出なかった…2号はめっちゃ悔しがってたけど、わたしは悔しがるヒマもなかった(笑)。
結局1号5つで勝ち、以下2号4つ、わたし…2つでした。

子どものころ、みんな必ずやる「磁石で動かす」というのを使って見事にゲーム化してあります。
コンポーネントがきちんと作ってあるので、遊んでいてストレスがありません。
時々アイディアはいいんだけど、それがうまく機能しなくてイラっとするゲームがありますが、「魔法のラビリンス」はアイディアがきちんと実現化されていて、とにかく楽しいです。
遊んでいると、本当に見えないかべがあるような気持ちになってくるのです。

考えてみると、Drei Magier Spieleのゲームは「そこに入り込めるゲーム」が多いかもしれません。
「オバケだぞ~(Geistertreppe)」や「おばけの森(Geisterwäldchen)」など、遊んでいて自分もそこにいるような気にさせてくれます。

「魔法のラビリンス」は、納得のKinderspiel des Jahres受賞です。
今回久しぶりに出してきて遊びましたが、1号も2号も真剣勝負でのめり込んで遊んでいました。

 

☆今日のありがとう☆
あやしいと思っていたことが、やっぱり、でした。
でも、それを上手く解決してくれた夫。
感謝しかありません。