紺碧のSpielplatz

ボードゲーム、カードゲーム、アナログゲーム、ときどき独り言

ツーモルトロイヤル(TUMULT Royal)

f:id:konpekino:20210210203459j:plain

銅像を建てまくるのだー!

あなたは貴族です。
めざすことはただ一つ、自分の姿を見せて国民をよろこばせるために、国中に自分の銅像を建てることです。
銅像を建てる資源は、国民から税金としてあつめた資源から横取りします。
横取りしたあとに残った資源が少なすぎると、暴動が起きます。
国民は、一番強欲な貴族を罰します。
そのあと国民は落ち着きを取り戻し、他の貴族は罰を受けずにすみます。
しかし、他の貴族よりも多く銅像を建てられるかどうかは、また別の話…
要するに、1番多く銅像を建てた貴族の勝ちです。

No.253

・ツーモルトロイヤル(TUMULT Royal)

・Klaus Teuber und Benjamin Teuber作

・Kosmos

・10歳から

・2人から4人

・時間…40分

・日本語化…一部必要ですが、和訳シートがあれば遊べると思います

全く見落としていたのですが、「ツーモルトロイヤル」は、「カタン」作者のTeuberさんが息子さんと作ったゲームです。
師匠のHPで見て、「遊んでみたい!」と即購入…と言いたいところですが、2015年発売にもかかわらずなかなか見つかりませんでした。
なんででしょ。

さて、今回はKosmosの説明アプリを使ってみました。
今までも何度か使ったことがあるのですが、悪くありません。
問題は…ドイツ語だということ(笑)。
「ツーモルトロイヤル」に関しては、説明書もかなり分かりやすく書かれていたのですが、説明するのがめんどくさかったので、1号、2号とわたしの3人でアプリの説明を聞くことにしました。

…って書いて、ルール説明は省略…ってのは不親切かと思うので(笑)、ざっとまとめておきます。

各プレイヤーは、同じ色のお城と銅像(笑)、支持者、国民(慈悲深い・慈悲なし)をうけとります。
支持者は、何人いるか見やすいようにおき、国民は慈悲なしの面を表にしておきます。
銅像はお城の銅像置き場にならべます。

人数にあわせた資源タイル(とんかち、大理石、パン)を裏返しにして、よく混ぜます。
ボードも人数に合わせて組み立てます。
地形タイルは裏返しにしてよくまぜて、ボードの枠内におきます。
残った地形タイルは表を見ないで、箱に戻します。

地位タイルは机の下でよくきって(両面印刷のため、裏がない)、各プレイヤーにくばります。
王さま(1)になったプレイヤーは、ルーレットと砂時計をうけとります。

決められた地形タイルを表にします。
地位タイルで数字が1番大きかったプレイヤーから順に、地形タイルの草原を1か所選んで自分の銅像を1つおきます(つまり王さまは1番最後におく)。
銅像は、必ず左端からとります。

「ツーモルトロイヤル」では、より多くの銅像を建てることが目的です。
1番早く多くの銅像を建てたプレイヤーの勝ちです。

まず、王さまがルーレットをまわします。
ルーレットで出た数字が、今回国民が要求している数です。
資源タイルから税金として、プレイヤー1人につき3枚裏返しのままわきによけます。
それから、砂時計をひっくり返して、資源の略奪を始めます。

資源の略奪では…
・片手しか使えません。
・1度にタイルは1枚だけ手にとります。
・表をこっそり見て、欲しかったら自分のお城に、いらなかったら裏返しにて場に戻します。
・砂時計が終わった時点でタイルを持っていたら、すぐに自分のお城におくか、場に戻します。

それから、場に残った資源タイルをすべて表にして、種類別にならべます。
国民が要求している数が残されていれば、国民は満足です。
でも、国民が要求している数より少ない場合は、暴動が起こります。

国民が要求してる数より少ない資源のタイルを自分のお城においたプレイヤーは、いくつあるか数えます。
一番多く持っているプレイヤーは、資源のタイルを戻します。
2枚以上持っているときは、数が1番少ないタイルを1枚残してあとはすべて戻します。
1枚しか持っていないときは、その1枚を残しておけます。
そして、支持者を3人失います。
支持者を3人、ストックに戻します。

それから、資源のタイルを使って銅像を建てます。
銅像は場所によって建てられる数と、建てるために必要な資源が違います。
また、銅像を建てる場所はすでに自分の銅像がおかれたますにたてかよこで接していなければなりません。
王さまから順番に必要なだけ資源のタイルを出し、銅像を建てます。
その際、必要以上に資源を出せたら、おつりとして支援者がもらえます。
ただし、支援者をもらうために余分なタイルを出すことはできません。

資源が足りなくて銅像が建てられない人は、資源のタイルをすべて戻し、なぐさめとして支援者を2人もらいますが、暴動が起きて資源を戻さなければならなかった人は、銅像が建てられなくても支援者はもらえません(当然)。

一巡して、まだ資源のタイルがあって、なおかつ銅像が建てられる人は、建てます。
資源のタイルはあるけれど、銅像が建てられない人は、資源のタイルを戻しますが、何ももらえません。

全員、支援者の数を数え、1番多い人から順番に高い地位タイルを持ちます。
同数だった場合は、今のラウンドでより高い地位だった人が高い地位を保持します。

王さまになった人は、肖像画の前に銅像をおきます。
その際、権力を持ちすぎだと感じた支援者が去ってゆくので、支援者を5人戻します。

お城の銅像置き場の銅像の数を確認し、建てた銅像の数が1番少ない人は、国民を慈悲深い面にします。
国民が慈悲深いと、資源の略奪で集めた合計から1つ減らした数を略奪したとみなされます。

これを何ラウンドか繰り返し、誰かの銅像がすべて建てられるか、各プレイヤーの銅像の数の最大数から、最小数をひいた差がボードの肖像画の下にかかれたの数より大きい場合は、そのラウンドで終了です。
その時点で、1番多く銅像を建てたプレイヤーの勝ちです。

f:id:konpekino:20210301233243j:plain

地位タイルは両面で男女になっています

天気のいい午後に1号、2号、わたしの3人でプレイ。
3人で説明アプリを見ながら開始。

Kosmosの説明アプリのいいところは、段落ごとに自動で一時停止になってくれるところ。
説明者のペースではなく、プレイヤーのペースで再生できるので、とても使いやすいし、あとで確認するときも、分かりやすく見出しが出てくるので、とても調べやすかったです。

f:id:konpekino:20210301234945j:plain

地位2番を確保(笑)

王さまは2号、以下、わたし、1号の順番。
表になっている地形タイルでは、お城は1か所だけ。
当然、わたしはお城に近い草原に、1号と2号は、村に近い草原に銅像を建てる。
「こっちの人、銅像建てるの好きだよね」と2号。
銅像の数で競うっていうのが、いいと思う」とわたしが言うと、「でもさぁ、岩山に建ててどーすんだろ」と1号(笑)。

王さまの2号がルーレットをまわすと…3。
「どれでも3つ残っていれば、いくつとってもいいわけか」と1号。
「そう、でもその前に…税金とらないと」…実は、この税金が結構クセモノ。
意外に税金がかたよっていて、「こりゃー絶対ダイジョウブでしょー」と思ったのにあれもこれも足りないってことも(笑)。

そして、砂時計をひっくり返してスタート!
序盤は3人とも暴動が怖くて、かなり慎重に略奪。
略奪というより…おこぼれください的な感じ(笑)。
しかも、なんとなく3種類均等に集めてしまったわたし…それでも、狙いの村に銅像は建てられたけど、パンいらなかった(笑)。
そのうち狙いの資源が集められるようになってくる。

f:id:konpekino:20210301235150j:plain

略奪というより、恵んでもらった感じの1ラウンド目(笑)

1ラウンド目は、暴動も起きず、3人ともさくっと銅像を建てる。
「こんな小さいけど、銅像建てるのって結構楽しいね」とわたしが言うと、1号が「うん、なんかおもしろい」。
2号は「あ、これ最初の銅像の場所失敗したかも…」…2号の最初の銅像は、1号とわたしに挟まれる場所で、伸ばしづらい…と気がついても後の祭り。
2号はそのまま王さまで、肖像画の前に銅像を建てる。
「ここにも銅像が建つのはうれしいけど、支援者がいなくなるー」と言いながら、支援者を5人戻す(笑)。

初めて暴動が起きたのは、3ラウンド目。
1号とわたしに村をとられてあせった2号ががめりすぎて、大理石で暴動(笑)。
「えーっ、とんかちはこんなに残ってたのに、なんで大理石…」確かに、とんかちもパンも4つ残ってるのに、大理石だけ2つって(笑)。
数えてみたら、2号が1番多くて、3つかかれた大理石を戻して、手元には1つ残るだけ…略奪する方もする方だけど(笑)、暴動も大変(笑)。

f:id:konpekino:20210301234414j:plain

大理石というより…石けん?

ここで王さまになったのは1号。
3ラウンド目終了時に王さまになると、地形タイルを1枚表にできる…1号は当然、自分に有利な地形タイルを表にする。
2号は踏んだり蹴ったり(笑)。
「もう、飛ぶしかないよ…」「うん、飛ぶしかないね…」(笑)。
※飛ぶとは、今まで銅像を建てた場所から離れた場所に銅像を建てること(笑)。

そして5ラウンド目でもまた暴動…
全部4こ以上なきゃいけないのに、
パン…3こ
大理石…1こ
とんかち…5こ
「毎回大理石って少ないね。とんかちあまりまくるけど(笑)」と言ったら、1号が税金を確認。
「ここに大理石いっぱい…」「マジ?」…まずい…

そして各自資源タイルを表にすると…「げ、パンは…」「2号」「大理石は…」「ままだ」。
1号、華麗に抜け出す…むーかーつーくーっ(笑)。
「パン、4こで多すぎって納得いかない…」と言いながら、2号はパンを戻す。
わたしは大理石4こ…1号も2号も3こだったので、わたしが一人負け(笑)。
3この大理石タイルを戻して、手元には1つ…「国民の慈悲があれば…」…そう、国民の慈悲があれば、わたしも3こだったのにー。

わたしは、お城に銅像を建てたいのになかなか建てられず。
仕方がないので2号をブロックする形で、銅像を建ててゆく。
1号はちゃくちゃくと村に銅像を建てる。
2号、飛びたくてもパンが足りなくて飛べない(笑)。
「おなか減ってると動けないもんなぁ」と、ぼやく2号(笑)。

f:id:konpekino:20210301234806j:plain

1回目終了時

1回目のプレイでは、お城のある地形タイルがなんと1枚しかなくて、お城をおさえたわたしが有利にすすめることになり、結局わたしの勝ち。

おもしろいってんで、翌日2回目。
1回目は、みんな恐る恐るという感じで1手番に1か所しか銅像を建てなかったのに、2回目になると慣れてきて、1手番に2か所、あるいは3か所狙うようになる。
これが始まると、ますますおもしろい!

当然暴動も増えるけれど、自分より1つでも多く取った人がいたら助かるわけで。
場に残ったタイルでどのくらい残っていそうか予想もつくようになるから(でもたいてい当たらない・笑)、3人ともどんどん強欲になってゆく(笑)。

途中、1号がごっそり銅像を建てて、このまま爆走かと思いきや、国民の要求は3こという場面で、大理石1こ…「…たぶん、とりすぎた…」と言いながら、1号が大理石7個表にした時は、爆笑(笑)。
「どーりで大理石がないと思った」と2号がいえば、わたしも「うん、めくってもめくっても大理石出てこないんだもん」(笑)。
「お城と村に建てたかったんだけど…」…それは欲張りすぎだっつーの(笑)。
2回目は1号の勝ち、以下、わたし、2号。

あー、おもしろかった!!というのが第一声。
ホントおもしろくて楽しいゲームです。

まず、ルールが不自然じゃない。
ルールのためのルールではなく、なぜそのルールがあるかが分かりやすいので、すんなり理解できます。
王さまが銅像建てたい、だから銅像に必要な物を集める、集められたら建てられる、いっぱい建てたら勝ち…って、すごく自然で、すごく分かりやすい(笑)。

ルールの数は決して少なくありませんが、自然なルールなのですぐ頭に入ります。
しかも、銅像の数がすぐわかるような工夫とか、お城に手順を書いておくとか、ルーレットに暴動の順番を書いておくとか、ほんっと至れり尽くせり。
ファーストクラスでゲームするって感じです(って、やったことないけど・笑)。

お城に手順をドイツ語で書いたのは、正解だったと思います。
言語依存度を下げるためにアイコンを使うのはいいのですが、時々そのアイコンの意味が分からなくて結局説明書で調べるってこともあるので、最初から言葉で書いてあるほうが親切かと。
ついでにいうと、その部分を日本語にすれば日本語でも遊べるようになります。

「ツーモルトロイヤル」はゲーム好きな人たち(笑)が、ゲームのおもしろいところを詰め合わせて作りましたって感じです。
遊んでいて、「あれ、これはどうするんだろ?」と思うところが一切なかったところがすごいと思いました。
Teuber親子の手のひらで転がされているような気もするのですが、これがおもしろいから文句は言えません(笑)。

 

☆今日のありがとう☆

その1
ずっと問い合わせしなきゃいけなかったところにようやく電話!
親切なお兄さんが担当で、あっさり解決。
ありがとうございました。
その2
1号も2号もいろいろやることあるのに、時間作って一緒に遊んでくれました。
ホントにありがとね。