紺碧のSpielplatz

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トスカーナの城(The Castles of Tuscany)

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Feldさんの「トスカーナの城」

15世紀の美しいトスカーナ地方。
影響力のある権力者の役割を担うのだ。
城のまわりの領土を広げてゆけ。
街や村、修道院を手厚く保護し、交易を栄えさせ、大理石を、そして勝利をも手にするのだ!

No.219

トスカーナの城(The Castles of Tuscany)

・Stefan Feld作

・Ravensburger Alea

・10歳から

・2人から4人

・時間…45分から60分

・日本語化…必要ありません

Feldさんの2020年新作の1つということで、早くから話題になっていました。
ネットで公開されていた説明書をなんとなーく読んだら…すーごく分かりやすい!!
感動的に分かりやすいっ(笑)!
全然期待してなかったけど、何をするのかがはっきりしていて、さすがRavensburger、さすがAleaの説明書!
それでつい購入してしまいました(笑)…こういう理由で買う人ってあーんまりいないだろうなと思いつつ(笑)。

得点表をおきます。
カードはよくきって、裏返しにして積み重ね、山札にします。
収穫カードもよくきって、裏返しにして積み重ね、山札にします。
ボーナスタイルは、種類別に表にして積み重ね、5つの山にしておきます。
色ボーナスタイルは1のついた面を上にしてわきにおきます。

各プレイヤーは
・個人ボード
・自分の色の6角形タイルを22枚
スタートタイルはわきにおき、残りをよく混ぜて裏返しに7枚ずつ積み重ねて山を3つ作り、ボードの指定の場所におきます。
・自分の色の得点マーカー2つ
低いマーカーは得点表の内側の赤いラインの0に、高いマーカーは外側の緑色のラインの0におきます。
・50点/100点マーカー
を受け取ります。

中立(裏がベージュ)の六角形タイル32枚は、よく混ぜて裏返しに積み重ね山をいくつか作り、わきにおきます。

カードの山札から、各プレイヤーは5枚ずつカードをひいて、他のプレイヤーに見えないように手札にします。
それから、領土ボードA、B、Cを受け取ります。
その3つを縦長にならべ、好きな順番で組み合わせます。
ただし、隣同士の2つが六角形2つぶん以上ずらしておくことはできません。
スタートタイル(城)を深緑のますにおきます。

スタートプレイヤーは、スタートプレイヤーカードを自分の前におきます。

スタートプレイヤーから時計回りに、各プレイヤーは好きなボーナスタイルを1枚選び、自分の個人ボードの同じシンボルの横におきます。
タイル置き場のボーナスタイルをとったプレイヤーは、すぐに得点表の緑ラインのマーカーを2つすすめます。
最後に、ベージュの中立プレイヤーの六角形タイルの山から8枚表にして、1列4枚で2列にならべ、タイルの場とします。

ゲームは、3ラウンド行います。
1ラウンドごとに得点計算があります。
3回めの得点計算のあと、最終得点計算を行い、得点が1番多かったプレイヤーの勝ちです。

1ラウンドは、誰かの1つめの六角形のタイルの山札がなくなったら終了です。

手番のプレイヤーは、以下の3つのアクションのうち、1つ選んで行います。
・カードをひく
・タイルをとる
・タイルを配置する

・カードをひく
山札から2枚カードをひきます。
手札の枚数制限はありません。
ボーナスタイル「+1カード」を持っているプレイヤーは、もう1枚追加でカードをひくことができます。
山札がなくなったら、捨て札をよくきって新しく山札を作ります。

・タイルをとる
タイルの場の表になった8枚のタイルから1枚選び、個人ボードのタイル置き場か、そのタイルをおくことができるボーナスタイルの上におきます。
タイル置き場が空いてない場合は、そこにあるタイルをゲームから取り除き(箱に戻し)新たにとったタイルをおきます。
それから、自分のタイルの山から1枚表にして、タイルの場に補充します。
もし、それが山の最後の1枚だったらスタートプレイヤーの右隣のプレイヤーまで手番を行い(つまり、手番の数が全員同じになります)、ラウンド終了で得点計算になります。

・タイルを配置する
個人ボードのタイル置き場にあるタイルを自分の領地に配置します。
タイルを配置するには…
→配置したいタイルと同じ色のカードを2枚出します。
2枚同じ色がない場合は、1枚につき違う色を2枚そろえて出すこともできます。
例えば、黄色のタイルを配置したい場合は黄色のカードを2枚出すか、黄色のカード1枚と赤2枚、あるいは赤2枚と青2枚などと出せば配置することができます。
→タイルは、それまでにおかれたタイルに接して配置しなければなりません。
また、領土の同じ色の上にしか配置できません。
→配置したら、得点を確認します。
その色が1つだけならば1点
同じ色が2つつながったら3点
同じ色が3つつながったら6点
獲得します。

色ボーナスタイル
自分の領土ボードにある同じ色すべての六角ますに六角形タイルをおいたら、ボーナス得点がもらえます。
おいたプレイヤーは、タイルに書かれた得点ぶん得点表の緑のラインのマーカーを動かします。
そして、ボーナスタイルを裏返しにしておきます。
この得点は、2番目にすべておいたプレイヤーがもらえます。
そのあとは、タイルを箱に戻します。

場のタイルが同色5枚になったら(黄緑のタイルも数えます)、ゲームを中断して、同色5枚の六角形タイルを取り除き、中立タイルのわきにおきます。
そして、中立タイルの山から5枚新しく表にしてならべます。
新しく表にならべたタイルが、また5枚同じ色だったら、取りのぞき、新しく中立タイルの山から表にします。

ラウンド終了
誰かの個人ボードにあるタイルの山がなくなったら、得点計算です。
3ラウンド目は、誰かの3つ目の山がなくなったら、そのあと各プレイヤーはあと1手番行います。

得点計算
ラウンド終了後に得点計算になります。
緑のラインの得点を赤のラインの得点に足して、赤のラインの得点こまを動かします。
緑の得点こまはそのままの位置で次のラウンド開始となり(つまり0には戻しません)、次のラウンド終了後も、同じく緑のラインの得点を赤のラインの得点にたします。
最終ラウンドのみ、通常の得点計算後、六角タイル、木のタイル、大理石、労働者、手札は3枚につき、緑のラインの得点が1点もらえます。

得点が1番多かったプレイヤーの勝ちです。

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得点表が存在感ありすぎ(笑)

天気のいい午後に、1号、2号、わたしの3人でプレイ。
実はこれが3度目。

セッティングに多少時間がかかるけれど、1度やればすぐ分かるし、全然難しくない。
ボーナスタイルは、3人ともカードの追加(手番に2枚ではなく3枚ひける)を選ぶ。
キモとなる領土ボードの組み合わせ方に、3人ともちょっと悩む。
これでほぼ決まるといっても過言じゃない。

わたしは、同色3ますがつながってなおかつスタートタイルに近い場所にできるようにする…まぁ、これは誰でも考えることだけれど。
今回は、修道院(黄色)が3ますかたまって、しかもスタートタイルのすぐ横に隣接してくれる。
反対側には畑(黄緑)が3ます…いろいろ並べ替えたけれど、このパターンが一番よさそうに思えたので決定。
1号、2号も決まったので、スタート。

まずは場のタイルを確認。
お、修道院がある!
とりあえず確保。

2号は荷馬車、1号は採石場のタイルを確保。
となると、次はカードをとる…3枚ひけるというのは、かなり効率がいい。
その次の手番で、わたしは黄色が1枚しか持ってなかったけれど、他の色を2枚足して修道院を建てる。

修道院のボーナスは、カード3枚。
今回はこれのおかげで、開始直後からいい感じに動ける。
というのも、ボーナスでカードが補充されるので、タイルを確保したら次の手番ですぐ建てることができる。
しかも、わたしは修道院を3ますかためたので、運よく場にあった修道院タイルをとってきては、建ててカードをもらうを繰り返し、一気に修道院だけ3つ建てる(笑)。
2号が「修道院だらけだね…」と言ってたけど、確かにかなりすごい街だ、これ(笑)。

1号は採石場を集め、2号は村を集める。
場に8枚もタイルがあれば、どれかは必ずおける。
でも、手札に欲しい色がないと必死にカードを集める…ここはチケットトゥライドと似ているけれど、他の色2枚でも可能というのが不良債権化(笑)を防いで、テンポが落ちないように工夫されてる。

前回、前々回と遊んでみて、とにかく1ラウンド目にできるだけ得点をかき集めるのが得策と分かったので、カードを4枚出しても(つまり、指定の色がなくて他の色のセットばかり出すことになっても)タイルをおくことに専念する。
修道院村(笑)は完成したので、次は畑。
畑タイルは、できれば違う種類でそろえてボーナス得点が欲しい。
意地悪なのが、タイルによっては2種類の作物がかかれていること。
1枚目2枚目はなんとかなっても、3枚目以降にとりたいタイルが限られてしまうから、できれば単品がいいんだけど…
でも、とれないかもしれない3枚目のために2枚目を見逃すこともないだろうと、2枚目は作物2種類をとる。

1号は、採石場を3つ集め、荷馬車と修道院を建て始める。
2号は、村と畑を広げてゆく。
2号とわたしは街をおき、ボーナスは「…やっぱりカードが欲しいよね」「うん、やっぱりカードだよね」と2人ともカードボーナスをとる。
これで、一手番につき4枚カードがとれる!

城をおいた時は、荷馬車タイルをおき、収穫カードで労働者をもらう。
ドミノ倒しのように連鎖反応が起こるとものすごくおもしろい!
あっという間に、わたしの1つめのタイルの山がなくなり、1ラウンド終了。
僅差で、わたしが1番、以下1号、2号。

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見事な修道院村(笑)

2ラウンド目は、まず畑を完成させることにする。
同色3つで6点というのは、かなり大きい。
完成させて、自分の領土ボードを眺めていたら、わたしはまだ採石場を1つも作っていないことに気がつく。
採石場のボーナスは、大理石で1手番追加でできるというもの。
…これを利用しない手はない…かな?

…と思ったので、運よく場にあった街をもらってきて建てる。
ボーナスタイルは、大理石にする…これで、採石場を建てたら2つ大理石がもらえるようになる。

ちなみに、spielboxにも書いてあったけれど、例えばこの場合、以後わたしは採石場を建てるたびに、手元に大理石がいくつあっても、2つもらえる。
というのも、ボーナスタイルの1つが追加のタイル置き場で、ボーナスタイルがタイル置き場となり、タイルをその上におくことになっているため、つい他のボーナスもボーナスタイルの上におきたくなる。
そうすると、他のボーナスタイルでもタイルの上にボーナスがのっていると、もうもらえないような気がしてしまうけれど、そんなことはない。

で、ゲームに戻ると(笑)。
そこからは、採石場を建てまくる(笑)。
修道院ももうひとつ建てて、コンプリートしたのでボーナス。
この同色コンプリートボーナスは、とかく忘れがち…どの色がいくつあるのか早見表みたいなのがあったらよかったかも。
わたしは、1号に言われて城を3つコンプリートしていたことに気がついたくらいけろっと忘れてた。

そのまますすんで、2ラウンド目も終了。
今度は僅差で、1号がトップ。
以下わたし、2号。

3ラウンド目になると、3人とも動きが派手になる(笑)。
ボーナス使って手番を繰り返したり、収穫カードでタイルをもらったり、労働者をつぎ込んで建てたり…ピタゴラスイッチなみ(笑)に連鎖反応を起こしまくる(笑)。
この連鎖反応が決まると、ものすごく楽しい!

そんなこんなでゲーム終了。
勝ったのはわたし。
以下1号、2号。

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見事に広がる!

これは、ほんっと楽しいです!
1回目、2回目に大差で勝った1号は「まぁまぁかな」と言ってましたが、2号とわたしは「おもしろい!!」で一致。
連鎖反応が決まると、ほんっとやみつきになります(笑)。

流れが自然なので(場からタイルを選んで保管する→カードを使って自分の領地におく)、遊んでいて「えーっと、これどうするんだっけ?」ということがほとんどありません。
わたしは、タイルやボーナスタイルの効果を全部早見表にしておいたのですが、何度か手番を行うと、1号も2号もすぐ理解して、2号は自分のボードを見てわたしに説明してくれたぐらい(笑)。
個人ボードのアイコンがとても分かりやすくて、早見表なんていりませんでした(笑)。

また、やりたいことができないということがほとんどないので、ストレスもほとんどありません。
ただ、その分手順をよく考えて、連鎖反応を目指す必要があります。
普通に手番を行っていくだけじゃ、多分勝てません。

あと、ソロプレイ感は高めです。
やりたいことがかなり自由にできるということは、他のプレイヤーとの絡みもほとんどないのです。
たまに場に出たタイルをめぐって争うか、誰かのタイルの山がなくなってラウンド終了となると「えー、もう終わったのー?」という反応になるぐらい(笑)。
まぁ、それでもウチではぺちゃくちゃおしゃべりしてましたが(笑)。

1つ気になるのは、得点方法。
1ラウンド目の得点は3回、2ラウンド目の得点は2回計算されるのは、かなりひっかかりました。
このシステムだと、1ラウンド目に1位だった人が、たいてい勝つのです(実際、3回とも1ラウンド目に1位だった人が勝利)。
後で大逆転ができる可能性があったほうが、ゲームがダレないし、消化プレイも防げるのではないかと思うのですが。

それと、「トスカーナの城」の元となったといわれる「ブルゴーニュ」、実はわたしは遊んだことがありません(笑)。
さいころかぁ…めんどくさそっと思ってしまって(笑)。
BGGによると、「ブルゴーニュ」がお好きな方の「トスカーナの城」の評価はあまりよくないようです。

ちなみに、「トスカーナの城」のAleaの難易度は10段階の3です(「ブルゴーニュ」は10段階の6)。
遊びやすく、また何度も遊びたくなる要素があります。
2号は「1号は勝ったのにまぁまぁって感じ悪いよねー。いろんな方法があるから試してみたくなる」と言ってましたが、わたしもそう思います。
次回は1号抜き(笑)で、2号と遊ぶ予定です。

 

☆今日のありがとう☆

その1
ようやく「トスカーナの城」書けたー!
秋からずっとさっさとアップしたいと思っていたのですが、なかなか納得できるものができず…今も完全に納得しているわけではありませんが、かなり満足。
何度も遊びたくなるいいゲームだと思います。

その2
夫に用事があったので、さすがに今日はお休みかな…と思ったら、帰宅するなり「今日もやるよね、Zug um Zug!」…その熱意に感謝(笑)。

その3
1号が「今、時間あるけど、ゲームやる?やりたいんでしょ?」…そのお言葉、ありがたく頂戴いたします(笑)。