紺碧のSpielplatz

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大どろぼうホッツェンプロッツ(Der Räuber Hotzenplotz das lustige Würfel-Spiel)

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大どろぼうホッツェンプロッツをつかまえろ!

おばあさんのコーヒーひきが、大どろぼうホッツェンプロッツに盗まれました!
でも、ゼッペルとカスパールは、コーヒーひきを取り返すためにわなをしかけました。
二人は木箱に砂をつめ、その上に「黄金注意!」と書き、箱の底に小さな穴をあけておいたのです。
大どろぼうホッツェンプロッツがこの木箱を盗んで森に運んでいけば、砂のあとがヤツの隠れ家に連れて行ってくれるというわけです。
大どろぼうホッツェンプロッツが隠れ家にたどり着く前に、プレイヤーはゼッペルとカスパールと一緒に砂のあとをたどって、ヤツをつかまえることができるでしょうか?

No.212

・大どろぼうホッツェンプロッツ(Der Räuber Hotzenplotz das lustige Würfel-Spiel)

・Kai Haferkamp作

・Kosmos

・4歳から

・2人から4人

・時間…15分

・日本語化…必要ありません

コロナの影響で予定が少なく(というよりほとんどなく)。楽勝ーっと思いながら始まった今年の12月。
…なのに、なぜこんなに忙しいのでしょう?
いつもと全然大差ない(笑)…っていうか、いつもよりヒドイ(笑)。
もう、ゼーハーゼーハ―な気分(笑)。
そんなわけで、本日も軽いゲームでお許しを(笑)。

さて、プロイスラ―(Otfried Preußler)さん作の大どろぼうホッツェンプロッツのシリーズ、わたしは小学生のころ読んですっかりハマりました。
何を隠そう(隠してないけど)、わたしが初めてザワークラウト(Sauerkraut)を知ったのは『大どろぼうホッツェンプロッツふたたびあらわれる』だったという(笑)。
訳者の方(中村浩三氏)が「ザワークラウト(はっこうさせた塩づけキャベツ)」と書いてくださって、「一体なんだろう?」と思ったのをよく覚えています(『大どろぼうふたたびあらわれる』より)。
なので、たぶんこのゲームは「へー、ホッツェンプロッツのゲームがあるんだー、小箱だし買っちゃおー」って感じで購入したんだと思います(もちろん、もう全然覚えていない・笑)。

箱の中身をすべてとりだして、森チップを裏返しにして箱の中におきます。
1か所空きますが、そこはホッツェンプロッツの隠れ家がある森です。

ホッツェンプロッツは机のまんなかにおいて、木箱をひっぱります。
木箱の上には、砂チップを裏返しにしてのせます。
砂チップは重なっていてもかまいません。
そして、砂チップを3枚、木箱の後ろに1列にならべます。

ゼッペルとカスパールは、木箱の後ろにならんだ砂チップの後ろに立てます。
さいころを準備して、ゲーム開始です。

手番がきたら、まずゼッペルとカスパールに一番近い砂チップを表にします。
表になった絵と同じ絵を森チップの中から探し、森チップを1枚表にします。

・砂チップと森チップの絵が同じ!
やったね!
ホッツェンプロッツにまた少し近づきました。
表になっている砂チップを自分の前におき、ゼッペルとカスパールを前にすすめます。
森チップはもとの位置に裏返しにして、手番終了です。

・砂チップと森チップの絵は同じではなかった…
残念!
砂チップは表にしたままにし、ゼッペルとカスパールも動きません。
森チップはもとの位置に裏返しにします。
そして、さいころをふります。
→赤が出た!
ホッツェンプロッツはせっせと歩き続けます。
木箱の上の砂チップを1枚選んで、穴から落とし、ホッツェンプロッツと木箱を前にすすめます。
砂のあとが長くなります。
→黄色が出た!
よかった!
ホッツェンプロッツは休憩中なので、木箱は動かず、砂チップも落ちません。
これで手番は終了です。

ゲームの終了は…
・木箱とゼッペルとカスパールの間の砂チップがなくなった!
木箱とゼッペルとカスパールの間の砂チップがなくなり、木箱に1枚以上砂チップが残っていたら、ゼッペルとカスパールはホッツェンプロッツが隠れ家にたどり着く前に追いついてつかまえたことになり、プレイヤーはゼッペルとカスパールと一緒に全員勝ちました!
・最後の砂チップが落とされ、木箱とゼッペルとカスパールの間にまだ砂チップの列がある!
→砂チップが落とされてから、全員あと一手番行います。
そこで、砂チップがすべてなくなったら、プレイヤーはゼッペルとカスパールと一緒に全員の勝ちです。
全員一手番行っても、まだ砂チップが残った場合は、残念ながらホッツェンプロッツはうまく逃げおおせてしまいました。
プレイヤーは全員負けです。

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砂のあとをたどるゼッペルとカスパール

まずは、通常ルールで。
天気の良い午後に、2号とわたしの2人でプレイ。

「砂の絵を、森で探すの。あってたら、砂もらって、間違ってたらさいころふる。赤だったら、砂がおちて、黄色だったらセーフ」とめっちゃ簡単に説明(笑)。
でも、昔やったことのある2号は「あー、そうだった」とすぐ分かってくれた(笑)。

最初は、おばあさん。
序盤は、どこに誰がいるか分からないから、2号が適当にめくる。
「ちがった、これ…誰だっけ?」
「ディンペルモーザー。おまわりさんだってば」
さいころふったら、黄色。
よし。

わたしは…「あ、これもちがった。ゼッペル」
さいころは、赤…「ちぇ」と言いながら、砂を落とす。

何度か違うチップをめくり、ようやくおばあさんに会える(笑)。
さいころ運があったらしく、砂は2つ増えただけ。
次は…「これ、だれだっけ?」と2号。
「ツワッケルマン。おいもの皮むきの魔法ができない魔法使い」とわたしが言ったら、「まま、よく覚えてるねぇ…」と2号。
ふふん、伊達にハマってはいない(笑)…って、2号だってドイツ語で読んだはずだよねぇ?
「うん、パパが読んでくれた」…そうだった、寝る前に読んでもらってたっけ…って、あれ、寝る前に読むお話なの(笑)?

で、そのツワッケルマンは…確かここ!
あたりー。
次は、ゼッペル…2号「ゼッペルはここでしょ」…あたりー。

何度か森チップをめくって場所が分かってくると、さくさくすすんで、あっという間にホッツェンプロッツに追いつく!
あっさりわたしたちとゼッペルとカスパールの勝ち(笑)。

2号「なーんだ、簡単じゃん!」と言うので、「じゃあ、上級ルールでやろう。表にした森チップは、空いてる場所に動かす」と言ったら、「え…やんの?」「うん、やるの」(笑)。
めずらしくわたしが記憶ゲームやる気満々(笑)。
そんなわけで、すぐさま上級ルールでプレイ。

「えーと、最初はアマリリス」と言いながら、2号は森チップを表にする。
「ぶー、カスパール」と言うと、カスパールは空いている場所におく。
わたしが表にしたのは、おばあさんでおばあさんも移動…

通常ルールのノリで、「最初は分からないんだから、どんどんめくって覚えればいいや」的にやって途中で気がつく…2人とも「めくった場所」は覚えていても「移動した場所」は覚えていないことに(笑)。

「あー、もう、スズガエルばっかり出てくる!」と2号が言えば、わたしは「ホッツェンプロッツばっかりめくってる気がする…」(笑)。
2人ともゼッペルが見つけられず、あっという間に砂の列がのびる…「あのさ、ここからここまではめくったから、こっち側のをめくって」という2号(笑)。
「じゃあ、これ…あー、また違う―、ディンペルモーザー、きみじゃないんだよー」とわたし…2号が最後の1枚(笑)をめくり、ようやくゼッペル…

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あー、最後の砂が落ちたー!

でも、ゼッペル探しに熱中しすぎて、他のチップが何だったか全然覚えてない(笑)!
前回の記憶ともごっちゃになって、どこをめくったかも覚えてない!
そんなこんなで、砂の列だけがのびてあっさり敗北。
ホッツェンプロッツは、無事砂の入った木箱を隠れ家に運び込んだらしい(笑)。

「悔しいからもう一回」とわたしが言うと、2号は「えー、続けてやると記憶がぐちゃぐちゃになるよ」と言うので、少し休憩をとる(笑)。

今度は2人とも真剣。
最初はディンペルモーザー…わたしが森チップをめくるとカスパール。
「カスパール…は、ここ」と表にしたまま移動させて、視覚で覚えようという作戦(笑)。
2号は「スズガエル…まただ…」…確かに2号スズガエルばっかりめくってるよね…
わたしは「あ、やった、ディンペルモーザー!」。
砂チップを自分の前に持ってきて、次はツワッケルマン。
2号「ツワッケルマンは…ここかな?」…アマリリスだった…
「じゃあ、このへんかな。あ、おばあさんだった」…今回も表にしたまま移動させる(笑)。
そして2号は「じゃあ、ここ…あ、ツワッケルマン!」やった!

その次は…カスパール。
「あ、これは覚えてる、ここっ!」とわたし。
視覚で記憶、少しは役に立った(笑)。

最後の砂チップは…またカスパールっ!!
「これは知ってるっ、ここっ!」と2号。
さいころ運と砂チップ運(ってあるの?)を味方につけたわたしたちの勝ち!!
2号は「これ、長引くと思い出せなくて難しい。早く終わらないと負けるんじゃない?でも、ホッツェンプロッツはやっぱりいい!」とのこと。

要はメモリーなのですが、原作を知っているとその世界に入り込めて、とても楽しいです。
砂を落としながらすすむホッツェンプロッツの仕掛けが秀逸!
これだけで、充分ホッツェンプロッツの隠れ家のある森が目に浮かぶし、ゼッペルとカスパールが一生懸命砂をたどるのが想像できるのです。

通常ルールなら、森チップを覚えたらそんなに難しくないと思います。
序盤は砂の列がのびるけれど、それがまたどきどきして楽しいのです。

上級ルールは、2号も言ってましたが、序盤で勝負をつけないと、長くなればなるほど記憶が混乱して難しくなります。
人間って、「あった場所」は覚えていても、「動かした場所」は覚えていないもんだなぁと思いました。
そうか、だからすぐ物がどこにあるかわからなくなるのか(違うっ)。

原作を知っている方なら、ものすごく楽しめると思います。
また、このゲームで遊ぶと原作を読みたくなります(笑)。
そういう意味でも、とてもいいゲームだと思います。

 

☆今日のありがとう☆
どうなることかと思ったクリスマスプレゼント準備もなんとかなりました。
サンタクロースが無事来てくれるようで、感謝です。