紺碧のSpielplatz

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コーヒーロースター(Coffee Roaster)

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コーヒー豆の焙煎にチャレンジ!

完璧なコーヒーを作る…これが、このソロゲームの課題です。
22枚のコーヒーカードが、単独チャレンジか焙煎チャレンジで、あなたが焙煎力を試すのを心待ちにしています。
最初は固いコーヒー豆を均等に焙煎し、不必要な要素を取り除くことに挑戦します。
焙煎したてのコーヒー豆が準備ができたら、いよいよテイスティングです。
次期焙煎マイスターは誰でしょうか?
さぁ、試してみましょう!

No.166

・コーヒーロースター(Coffee Roaster)

・Saashi作

dlp games

・12歳から

・1人専用

・時間…10分から30分

・日本語化…オリジナルは日本語です。

ずいぶん前に「コーヒーロースター」というゲームがおもしろいと聞いて、探しまくったことがありました。
残念ながらその時は見つからなかったのですが、その後ドイツ語版が出たと聞いてようやく入手。
spielbox 3.2020でも紹介されています。
1号、2号の学校が始まって休み中のようにはゲームができないので、1人用ゲームにも挑戦です。

ボードには、初心者用と通常用があります。
どちらかを選んで、焙煎ボードをおき、温度調節器とカップをおきます。

カップ効果タイルを裏返しにしてまぜ、効果タイル置き場におきます。
すべて表にします。
ジョーカーのフレーバーチップを指定の場所におきます。
初心者用の場合、各フレーバーチップを1つずつ指定の場所におきます。
このフレーバーチップは、袋からひいた状態としていつでも使うことができます。

温度調節器にかかれた数の煙チップを指定の場所におきます。

コーヒーの種類を選びます。
カードを1枚だけ選んで遊ぶこともできますが、焙煎チャレンジとして3種類のコーヒーを選んで遊ぶこともできます。
初心者は、薄茶色(グループⅠ)のコーヒーから選んでください。

カードを選んだら、そのカードにかかれたコーヒー豆を準備します。
カードにかかれた種類と数に合わせて、コーヒー豆チップやフレーバーチップを机の上にならべます。
すべてならべたら、袋に入れます。

ラウンドマーカー(赤い丸いこま)は、水分の数に合わせて温度調節器におき、焙煎カウンターの0に赤いキューブをおきます。

ゲームは、2段階になっています。
最初に焙煎、次にテイスティングです。

 

焙煎
1.温度を上げる
ラウンドマーカーを1つ動かします。
そこに煙チップがあったら、それを袋に入れます。
何度温度が上がるか確認します(たいてい1ランクですが、2ランクのラウンドもあります)。

1ラウンド目では、温度は設定されたばかりなので、温度は上げません。

2.袋から豆をひく
袋から、温度調節器にかかれた数だけチップをひいて、机の上にならべます。
まず、水分を取り除きます。
ひいた水分チップは、箱に戻してもかまいませんが、残りの水分がいくつかわかるようにわきにおいてもかまいません。

3.フレーバーチップの効果を利用する(任意)
これは任意です。
ボードの効果と、フレーバーの効果があり、両方を利用する場合には、ボードの効果を行ってから、フレーバーの効果を行います。

a.ボードの効果(ボードの左側)
焙煎ボードの左側に指定されたフレーバーチップをおくことで、その効果が利用できます。

ジョーカーフレーバーチップ
0と1のコーヒー豆を指定の場所におくことで、ジョーカーをもらます。
何ラウンドかにわたって、0と1のコーヒー豆をおいてもらうことができます。

2チップひく(赤いチップ)
追加で2チップひくことができます。
ひいたチップが水分だった場合は、わきによけます。
追加でひくことはできません。

2チップ交換(すべてのフレーバーチップ)
すでにひいたチップから2つ選び、袋に戻します。
チップをよく混ぜてから、2チップひきます。
水分だった場合は、わきによけ、追加でひくことはできません。

5チップひいて2チップ廃棄(青いチップ)
5チップひいて、そのなかから2つ選んでゲームから取り除きます(廃棄)。
残りの3つのチップは袋に戻します。
水分はわきによけ、追加はしません。
袋のチップが5枚未満の場合は、この効果を利用することはできません。
かならず2枚取りのぞきます。

廃棄(すべてのフレーバーチップ)
ひいたチップの中から、焦げた豆や煙などのチップをすべてゲームから取り除くことができます。

b.フレーバーの効果(ボードの右側)
フレーバーの効果にチップをおくと
・赤いチップ(ボディ)
2つの豆を1つにまとめることができます。
1と1の豆なら2の豆に、1と3の豆なら4の豆になります。
まとめた豆はすぐに袋にいれます。
・緑のチップ(酸味)
2つの豆を焙煎せずに(ランクを上げずに)袋に戻すことができます。
かならず2つ焙煎せずに戻します。
焦げた豆や固い豆などは戻せません。
・青いチップ(香り)
1つの豆を2つにすることができます。
2の豆なら1の豆2つ、3の豆なら、1と2の豆になります。
2つになった豆はすぐに袋に入れます。

また、フレーバーの効果で横に2つチップがおかれると、カップの効果タイルがもらえます。

・追加の豆
追加の豆をもらったら、カップの指定の場所におきます。
3の豆と同じ効果になります。

・甘み
豆の種類によっては、甘みが必要なことがあります。
甘みが必要でないコーヒーには、フレーバーチップのジョーカーとなります。

・選択
選択タイルの横の2枚の場所にチップをおく時は、1枚ではなく、2枚ひいて1枚選んでおくことができます。
おかなかった1枚は袋に戻します。

・交換(任意)
カップの中に10枚チップがおかれてから、行います。
カップの中におかれたチップから2枚選び、袋に戻します。
袋から3枚チップをとりだし、2枚選んでカップの中におきます。
水分が出た場合は、わきにおいて、新たにチップをひきます

・紙トレイ
このタイルがおかれると、追加の紙トレイが使えます。
カップにいれたくないチップをおいておくことができます。

4.焙煎する
a.焙煎
袋からひいたコーヒー豆のチップを焙煎します。
引いた豆は箱に戻し、通常は1ランク(0なら1、1なら2)あげて、新しい豆を袋に戻します。
ただし、10枚引くラウンドと12枚引くラウンドでは2ランクあげます(温度調節器に書かれています)。
つまり、0なら2、1なら3…となります。
例外として、固い豆(赤いバツがついた緑の豆)は2ランクあげるラウンドでも、0から1になるだけです。

b.片付け
コーヒー豆を焙煎したら、残りのチップ(フレーバーチップなど)も袋に戻します。

c.焙煎メータを動かす(任意)
焙煎したコーヒー豆のランクの数を足した分、メーターを動かします。
これによって、どのくらい焙煎できたか分かります。

5.ラウンド終了
まだ焙煎を続けるか、あるいはテイスティングに進むか決めます。

 

テイスティング
テイスティングでは、袋から1枚ずつチップをひき、カップにおくか、紙トレイにおくか決めます。
紙トレイにもう空きがない場合は、カップの中におかなくてはなりません。
カップにチップをおく時は、1番上の列の左から始め、1番下の列の右(赤いバツが書いてあるます)で終わるようにおきます。
効果タイルがおかれたますは、とばしてチップをおきますが、おかれていないますには袋からひいたチップをおきます。
水分が出てきたら、すぐに取り除きます。
カップの10ますがすべてうまるか、袋が空っぽになったら終了です。

得点計算
1.焙煎得点
カップのなかの豆の数字をすべて足し、カードに書かれた焙煎得点を確認します。

2.フレーバー得点
カードに書かれたフレーバーがカップにあるか確認します。
ジョーカーは、どのフレーバーにもなれます。
甘みタイルは、カードに書かれていないコーヒーの場合、ジョーカーとしてどのフレーバーにもなれます。
カードに書かれたフレーバと…
1つ同じ…1点
2つ同じ…3点
3つ同じ…6点
4つ同じ…10点
がもらえます。
カップにカードに書かれている以上のフレーバーチップがあっても、得点にはなりません。

3.完成度得点
カップに同じ焙煎ランクのコーヒー豆が3つ以上ある場合、ボーナス得点がもらえます。
3つ同じ…1点
4つ同じ…2点
5つ同じ…3点
6つ同じ…4点
7つ以上同じ…5点

4.マイナス得点
カップに…があったら
固い豆…-1点
焦げた豆……-1点
煙…-1点
欠点豆…-2点
となります(赤いバツの数マイナスになります)。

加えて、
カップに1枚もフレーバーチップがない場合…-3点
カップの10ますが埋まらなかった場合…-5点
です。

以上をすべて計算します。

 

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コーヒー飲みながらのんびりと

天気のいい午後にわたしひとりでプレイ(笑)。
まずはセッティング…書かれた枚数を準備して袋に入れるだけなんだけど、これが結構めんどくさい(笑)。
しかも、カードの書き方が変則的で見落とすこともしばしば。
なぜ普通に縦1列か横1列にならべてくれなかったのか(笑)。

そして、焙煎。
袋から決められた数のチップを出してどうするか考えるのがとっても楽しい。
最初はとりあえず全部焙煎、ジョーカーフレーバーチップはリーチ(0のチップをおいておく)かけていつでもとれる状態にしておく。
ジョーカーはさっさと袋に入れると、焙煎をすすめたいときにも出てきたりするので、タイミングを計る…これで、狙ったときに1のチップが出てこなかったら悲惨だけど。

同時に何ラウンドでテイスティングに行くかある程度予想して、フレーバーチップもおいてゆく。
焙煎したいのに、フレーバーチップばっかり出てきたり、そろそろフレーバーチップでこの効果使いたいっと思っても、コーヒー豆ばっかりでてきたり。

何より、いきなり焙煎度が2ランク上がるラウンドは結構ハラハラ。
その前のラウンドでできれば焙煎度が高い豆を分けておきたいけれど、そうタイミングよく出てくるわけでもなく。
丹精込めて(笑)焙煎度を上げた豆が黒焦げになるのは切ない(笑)。

そろそろ均等に焙煎できたかなと思いながら引くと、まだ0や水分が出てきたり。
でも、これ以上焙煎しても豆が焦げるだけと思い、テイスティングへ。

ここでは、1枚(1豆?)ずつ丁寧にひいてゆく。
わたしは、紙トレイは必ず準備するようにして、おきたい豆をカップにおけるようにする。
フレーバーもなきゃ困るけど、ありすぎてもジャマ(笑)。
この辺の加減が難しいし、加減ができても、引き運がなければオジャン(って、死語?)。

何度か試しましたが、焙煎最高点をとれたのは1度だけ。
あとは、1多いとか1少ないとか。
たった1だけでも、得点は半減どころか、半減以下になるので、マイスターは遠のく。
それでも、マイナス豆が入っていないので満足して終了!

…これ、かなりやみつきになります(笑)。
コーヒー焙煎のちょっとずつ進めては、確認して、の過程がうまく再現されているなぁと思います。
もちろん、実際はもっと複雑だと思いますが。

ちなみに、袋にチップやタイルをいれて引くことを、バックビルディング(Bag Building)というのですが、要はくじ引きで、箱に入っている三角くじをひく感じです(笑)。
クアックサルバーやオルレアンでも使われていて、「何が出るかな、何が出るかな」(頭の中で黄色いライオンが踊ってる・笑)がすーごく楽しいです。
思い通りのモノが出たらうれしいし、出なかったら「もいっかい!」と、分かりやすい。
クアックサルバーとオルレアンが、チップを増やしていくのに対し、コーヒーロースターはチップを変化させていきます。
どちらもその特徴を生かしていて、とてもおもしろいと思います。

また、コーヒーロースターは豆チップを分類できるように箱に仕切りがついていたので、豆の交換がスムーズでした。

ただ。
コーヒーロースターに関しては、説明書がとにかく残念。
立派な紙を使って、別紙(これも立派な紙)にコーヒー豆の説明までしてくれてるけど、肝心のゲームの説明が分かりづらいったらありゃしない(笑)。
全ページカラー印刷でお金かかってるだろうに、なぜ初めて遊ぶ人たちに分かりやすくしてくれないのか疑問。

たとえば、ボードの説明図をなぜか通常バージョンでやっちゃう。
初めて遊ぶ人たちって、普通は初心者バージョンから始めると思うのに(違うの?)、図はいきなり通常バージョンで、初心者バージョンとの違いをだらだらと文章で説明。
…だったら、初心者バージョンも図でのせればいいのと思うのですが。

そして、表にしたり図解にすれば一発でわかること(フレーバー得点、マイナス得点など)を文章で羅列。
なので、ゲーム中「あれ、これってどうなるんだっけ?」と調べてすぐわかったためしがない。
これはかなりイライラします。
ルールが多い分、ここはすっきり見やすくまとめて欲しかったです。

もっとも、dlp gamesの説明書にはかなり苦労しているので(オルレアンも同じくdlp games…いまだに記事が書き上がってない…)、相性が悪いのかもしれません(笑)。
チップやボードのクオリティはすごく高いのに、なんでここまでこじれた(笑)説明書なんだろう?

あと、これはわたし個人の感想ですが、ソロゲームとしては高い!
最近は、1人から複数人数でできるゲームも増えてきましたが、それはソロゲームもできますよという位置づけが多いと思います。
ソロで30ユーロ前後というのは…うーん。

そういう意味では、コーヒーロースターはすごくアプリゲーム向きだと思います(実際、アプリでも出ています)。
面倒なセッティングもなく、ルールミスも防げて、いいとこどり!
気になった方は、まずアプリで遊んでみてはいかがでしょう?

 

☆今日のありがとう☆
シャンプーを買おうと思ったら、売り切れ!
でも、2軒目のお店にはたっぷりありました。
「捨てる神あれば拾う神あり」…コレ、こういうときも使っていいのかな(笑)?